こんにちは。七宝です。
7月28日の取引終了後、キャノンが大幅減配を発表しました。

前期の中間配当は80円に対して今期は40円になるので50%もの大幅減配です。
「配当を減らして資金繰りを優先する」とありますが、無理に配当を払って資金繰りが悪化し倒産…なんてことになったら余計に具合が悪いので仕方ありませんね。
以下の記事でもお話しましたが、配当の原資は企業が稼ぐ利益です。
いくら株主に配当を払いたくても、利益が出てないのなら払えませんし、
いくら増配したくても業績が伸びていないのなら増配できません。
しかしキャノンが減配するのは33年ぶりだそうで、コロナの影響おそるべしといったところですね。
高配当で人気銘柄であったキャノン。
私のポートフォリオには入っていませんし、入れる予定もありませんでした。
コロナが始まる前から私の銘柄選定にキャノンは入っていなかったのです。
それがなぜなのか、私の見ている各種指数を見てみました。
私が銘柄を選ぶ時にどんな数字を見ているかはこちらの記事で紹介していますので、ご覧ください。
今回の業績発表が反映されてPERやROEなどの数字は悪化しています。
しかし以下の画像見ているとコロナが始まる前の業績的にもキャノンへは投資対象になっていませんでした。



直近数年間の売上の推移、経営利益の推移を見ても決して業績を伸ばし続けているとは言えませんし、下方修正という文字の多さ、、、なんだか信頼にもかけますね。

配当利回りこそ高いものの、配当性向はベラボーに高いです。
これでは減配していなくても、増配余力や配当水準を維持する力もありません。
配当利回りだけを見て飛びつくのがいかに危険なことなのかを思い知らされる銘柄となってしまっています。
そしてとどめを打つように今回のコロナ騒動です。
このような数字を見ていると、今回のキャノンの大幅減配はビックリすることではなく、起こるべくして起こった事だと考えることができます。
私達高配当株投資家が一番避けたいのは減配です。
過去に減配実績がない銘柄や少ない銘柄を選びます。
しかし、何度も言っているように配当金の原資は企業の利益です。
いくら会社が株主還元に積極的で過去の実績が減配していなくても、利益を伸ばさないことには増配はできません。
いくら配当利回りが良くても業績の推移が怪しければ長続きはしません。
なので私達は増配実績や配当利回りだけで飛びついてはいけません。
また、配当性向や業績の推移といったような過去から現在ではなく、現在から未来を考えた時にも、末永く配当金を私達の財布に運んできてくれるような企業に投資をしないといけないのです。
私は株価の上下で差益を取るキャピタルゲインよりも配当金をもらうことを優先するインカムゲインを目的とした投資をしています。
株価は市場の状態によりダイナミックに上下を繰り返します。
しかし配当は企業の業績をしっかりと織り込んで、実体経済の通りに上下します。
私は短期的な株価の値動きは気にしませんが、長期的に考えた場合、今後も長期的に業績が上がって増配していくような企業の株価の方がキャピタル面でも上昇していくと考えています。
しかし、各種指数を見て今後も稼ぎ続けてくれる可能性は高いもの本当にそうなるかはもちろん分かりません。
そのため、私がやっていることは「各種指数を見て今後も稼ぎ続けてくれる可能性が高い企業を100株や200株ずつに分散してポートフォリオを作る」という事です。
銘柄や業種を分散させ、ポートフォリオ全体で利益を取っていくことが本当に重要になります。
今後も稼ぎ続けると思っていても業績不振になる会社ももちろんあります。
時代が変わってしまってその業種自体が衰退することもあるかもしれません。
それでも分散をしていれば、他の銘柄や他の業種が伸び続けてくれればポートフォリオ全体ではリターンを享受できることでしょう。
配当利回りよりも重要な数字を見落とさないように投資先を選びましょう。